「2.27JR蒲田駅障害者差別弾圧事件」 反弾圧闘争報告

 
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ご報告とお礼

去る2月27日深夜、JR蒲田駅の介護拒否に端を発した 「障害者差別弾圧事件」は、被弾圧者の頑張りと障害者の 仲間をはじめとする多くの皆さんの温かく力強い支援・カ ンパのご協力によって、3月10日に無事捕われた仲間を 取り戻すことができました。

忙しい中駆けつけてくれた仲間・緊急カンパを寄せてくれ た仲間、多くの仲間たちとともに勝ち取った成果です。

ここに簡単ではありますが、2月27日から3月10日ま での活動とそれ以降の継続的取り組みの報告をさせていた だき、これからもこのようなJRの差別的な姿勢を糾し、 警察による介入とでっち上げ弾圧を許さない闘いをともに 担っていくことをあらためて決意して、お礼にかえさせて 頂きたいと思います。

ありがとうございました。



2.27JR蒲田駅障害者差別弾圧救援会報告
■事件の経過と概要

2月27日深夜、南部労組の組合員である鈴木さんの介助 者が突然、逮捕された。容疑は駅員への暴行。しかしそん な事実はまったくない。逆に最初にJR蒲田駅員の介護拒否 と介護放棄があり、それへの抗議に対する暴力的対応、さ らに結果的に鈴木さんの身を危険にさらし車椅子を破損さ せるという、駅員の安全義務違反と業務放棄というのが事 実経過である。

ことの発端は、JR蒲田駅を利用しようとしたところ、駅 員が駅改札までの階段の車イスの運びあげを拒否したこと から始まった。介助者の仲間がそれに抗議していると、駅 が呼んだ警官が「任意だ」と言いながら、「任意なら拒否 する」とはっきり断わる彼を無理やりパトカーに押し込め て連行したのだ。

警察によれば、JRから被害届が出ており、最初は駅員が 現場逮捕したものを後で警察による逮捕に切り替えたとい うことだった。こんなめちゃくちゃな話が許されるはずが ない。まったくのでっち上げ不当逮捕である。このような JR蒲田駅の障害者差別を絶対に許さない。

■弾圧の性格と反撃の態勢 JR蒲田駅の介護要請に対する不誠実な態度や差別的な対応 は今回始まったわけではない。これまでも鈴木さんを始め として複数の障害者や介護者がそうした対応にあい、抗議 のやり取りをしている。

今回も駅員側の対応の悪さから抗議を受け、それに居直り と暴力的対応をしたばかりか、あろうことか一方的な被害 者として「暴行事件」をでっち上げ、警察に売り渡すとい う障害者差別と敵視に満ちた対応にでてきた。

さらに蒲田警察署はこのような蒲田駅の障害者差別と敵視 にのっかり、「介護問題」に介入して「刑事事件化」した うえ、被逮捕者が「のじれん」の仲間であったことから公 安警察主導によって「任意同行」から「正式逮捕」へと切 り換え、野宿労働者とその運動への弾圧を意図して、代用 監獄における取調べ・長期勾留をはかろうとしたのだ。

まさにJR蒲田駅と蒲田警察署一体となった障害者差別・敵 視と公安警察による「のじれん」への政治的弾圧であると いえる。

私達はこの弾圧の基本的な性格を1)障害者差別・敵視に 根ざしたでっち上げ弾圧 2)鈴木さんの自立生活と闘い に対する弾圧 3)「のじれん」と野宿労働者の闘いに対 する政治的弾圧であるとおさえ、「のじれん」、鈴木さん と介護人・支援者、南部労組による、「2.27JR蒲田駅 障害者差別弾圧救援会」を結成し、地域や障害者、野宿労 働者の仲間を軸として支援と協力を訴えていった。

■留置場の内と外を貫く闘い

代用監獄内では、黙秘を貫く被弾圧者に対して午前・午後 1日7時間前後におよぶ取調べを行い、すでに人定を特定 したうえで事件とはまったく関係の無い昔の話や今の生活 情況・仕事のことなどをつついてきた。

また外に対しては、「勾留が決まるまでは差し入れはうけ つけない」と「留置主任の管理権」をもって差し入れ妨害 をし、私達の抗議と差し入れ行動を暴力的に排除するとい う、徹底した分断と人権侵害を行ってきた。私達は不当逮 捕に対して黙秘で闘う被弾圧者の闘いとしっかり結び、弾 圧粉砕!早期奪還!に向けた闘いを全力で展開した。

■勾留延長を許さず、被弾圧者を早期奪還!

障害者差別に基づいた不当なでっち上げ弾圧に対する反弾 圧闘争の訴えは、全国で闘う障害者の仲間にすぐさま広が り、カンパや激励が届けられた。また、3月7日の東京交 通行動呼びかけのJR本社交渉の取り組みの中でもこの問題 が取り上げられ、JR本社に調査と回答を約束させた。

さらに「事件」の発端となった蒲田駅構内のエスカレータ ーが大田区の管理・運営下にあることから、大田区に対す る申し入れも取り組まれることとなった。年度内ぎりぎり の3月31日に、大田区長への鈴木さんの支援費削減反対 署名提出行動とあわせて、交通行動東京実行委員会、2.27 救援会、鈴木敬治さんと介護人および支援者一同、南部労 組他7団体の連名によるJR蒲田駅・大田区申し入れ行動 を取り組んだ。弾圧に対する反撃を通して闘いの広がりと 信頼関係の強化を勝ち取り、勾留延長を許さず仲間を早期 奪還することが出来た。救対活動をともにになった支援者、 連日接見に入ってくれた弁護士間の信頼関係や支援・協力 関係の広がりなど、弾圧を通してむしろ運動的強化・拡大が はかられたと言える。

こうした動きと同時に、初発の抗議・激励行動、連日の接 見・差し入れ行動と並行して、被弾圧者への激励とともに 闘う決意表明の場として勾留理由開示公判を準備していっ た。3月10日4時から、人定事項等黙秘のままの本人陳 述、救釈明、弁護士陳述を当日ぎりぎりまで意思一致し準 備したが、午前8時過ぎ、地裁から弁護士に「蒲田署59 号釈放」の一報が入った。奪還したのだ!

何よりも被弾圧者の黙秘による闘いとそれと結びついた反 弾圧闘争の力だ。そして背景には東京行動JR本社交渉の取 り組みや全国の障害者の怒りと注目があり、「被害届」を 書かせて逮捕・勾留したものの、あまりにでっち上げの政 治的弾圧であり、勾留理由開示公判を避けたいがための釈 放であることは明らかだ。

しかし、ご多聞に漏れず「処分保留」の釈放であり、弾圧 に対する姿勢と緊張関係は一定の間維持しつつ、JR蒲田駅 に対する取り組みや交通行動の取り組みとの連携を進めて いかなければならない。

あらためてこの障害者差別と敵視のでっち上げ弾圧を許さ ず、鈴木さんの自立生活と闘いの前進、野宿労働者との支 援・連帯の取り組みを進めていくことを確認したい。

3月31日は大田区南地域行政センターで窓口の担当課長・ 本庁福祉部山田課長が対応して区への申し入れを行い、し かるべき責任部署からの回答を約束させた。JR蒲田駅で は原田副駅長と山口助役が対応。「逮捕するぞ!」と恫喝 したり、罵声を浴びせた張本人たちである。「抗議文か要 望書か。抗議なら受け取らない。」と居直る態度に、抗議 の声で駅改札前フロアーは一時騒然となり、制服警官も介 入してきた。私たちは乗客や通行人が行き交う中、申し入 れ書と鈴木さんの陳述書を読み上げた。読み始めると、足 を止め周りを囲んで聞いていた大勢の人びとからも蒲田駅 に対する抗議の声があがり、読み終わったと時には聴衆か ら大きな拍手がおこった。あくまで駅長の対応を求めたが 不在のため、謝罪要求とともに申し入れ書を手渡した。

主な経過と活動
1.「事件」の経過
    2.27 PM12:00過ぎ 蒲田駅で駅員に電動車椅子の介護要請
        「職員がいないので対応できないから警察
にやってもらってくれ」と、介護拒否
       〜 不誠実な対応に抗議
2.28 0:45頃 蒲田警察制服警官が10名くらい到着し介入
    1:20頃 「任意同行」と言いながら「任意なら拒否
する」と言う仲間をパトカーに押し込む
    1:40頃 鈴木さん他、蒲田署に到着
    2:25頃 蒲田署が「暴行で逮捕した」と通告

2.弾圧状況と性格
1)2.28現在蒲田警察署確認
・ 容疑:暴行 
  *被害届(蹴られた)が長坂蒲田駅員から出された
・ 逮捕形態:被害者が現場逮捕した後、警察に引き渡した
・ 留置番号:蒲田署59号

2)弾圧の契機と性格
・ JR蒲田駅と蒲田警察一体となった許しがたい障害者差別弾圧
・ 「オマエラいつもうるさいんだよ」発言に見られるように、鈴
木さんの生活と闘いに対する意図的・敵対的弾圧
・ 公安警察主導型の野宿労働者への政治的弾圧(公安担当刑事
が任意で事情聴取し、野宿労働者と判明後、逮捕に切り換え)

3)取り調べの状況
・ 2月28日 現場での事情聴取の際、「やってない」と主張
・ 逮捕以降の取り調べ 
   * 人定事項・事件関係等いっさい黙秘
* 午前・午後、1日7時間に及ぶ取調べも
* 「蹴っただろう」と一方的に恫喝し、今回の「事件」とは無関
係の過去のことなど、警察の既得情報をしつこくだしながら、
しゃべらせようとする。

3.基本的な救対活動
1)現場行動
2/28 14:00 蒲田駅不誠実対応抗議申し入れ
   16:30 蒲田署59号差し入れ行動
       ・蒲田署は“拘留が決定するまで差入れは認めない”
と差し入れ妨害。
   17:30〜19:00 激励行動、面会・差し入れ要求
(弁護士接見)
3./1  8:00〜     地検前激励行動、(地検弁護士接見)
   18:30〜19:00 蒲田署抗議・激励行動
3/7  交通行動東京実行委員会のJR本社交渉の中で、議題として取
り上げ、回答要求
   → JR本社は一月以内に調査と回答を約束
3/31 13:00〜 大田区申し入れ
   14:30〜 JR蒲田駅申し入れ
  (16:00〜 支援費削減反対大田区長署名提出行動)
2)救援活動
 ・ 2月28日 2.27JR蒲田駅障害者差別弾圧救援会結成
* のじれん(被弾圧者の当該団体)、鈴木さんと介護人および
支援者一同、南部労組が責任団体となる
* 弾圧の基本性格を 2.27JR蒲田駅障害者差別弾圧と表現する
* 緊急行動の確定
    3. 1 早朝 地検前激励行動
夕方 蒲田署抗議・激励行動
         夜  救援対策会議
* 救援カンパを募る。カンパ要請ビラ作成
 ・ 弁護士接見・差し入れ体制
* 2/28緊急接見:中西弁護士に対応していただく
随時接見:藤田弁護士・藤岡弁護士(理由開示公判の弁護を依頼)
3/8:谷弁護士に接見依頼
・ 3月1日地検勾留請求(接見禁止処分なし)、3月2日地裁10
日勾留決定をうけて、
  勾留延長・起訴処分を許さず、早期釈放と獄内外を結んで闘い抜
く檄の交換に向けて、3月10日勾留理由開示公判を準備
・ 3月10日10時頃、藤田弁護士より「地裁から午前8時過ぎ釈
  放と連絡」の一報。
  本人の身柄釈放を確認し、勾留理由開示公判の中止連絡。
  夕方鈴木さん宅へ駆けつけ、当該を囲んで「ご苦労さん会」。



2・27JR蒲田駅障害者差別事件についての鈴木敬治陳述書

 大田区大森に在住する鈴木敬治です。重度身体障害者として大田区 で20年以上自立生活をして来ました。私は電動車イスを使って積極 的に地域社会に参加しています。そして障害者も誰もが共に生きる社 会にしていく為の様々な活動を行っています。さて、以下事件の概要 を述べます。

 2月27日深夜、JR蒲田駅の終電車に乗ろうと急いでいた私は0 時25分頃JR蒲田駅員改札係に階段昇り介助を要請しました。JR 蒲田駅は改札が2階なのですが、駅ビルのエスカレーター、及びエレ ベーターは夜11時までしか動いていません。その為夜11時以降は 人力で昇るしかないのです。にも拘らず「職員がいないので警察にで も頼んでくれ」との理由で介助を拒否されました。

やむなく通行中の 一般の人々に協力してもらい2階に昇りました。ホームに着いた時、 向かいのホームに職員の出入りがあった為、介助拒否された事を伝え てその事に抗議しました。しかし「しょうがないだろ、がまんしろ」、 「お前ら文句ばかり言うな」、「エスカレーターの動いている時間に 乗れ」等と駅員が開き直りました。私は大変に腹が立ちました。

その 時、昇降板を持ってきた長坂駅員に抗議したら、彼は「お前たちは文 句ばかり言っていいがけんにしろ」、「文句があるなら本社に言え」 等と逆ギレしました。すると長坂駅員は私と共に抗議していた私の介 護者の襟首に突然掴みかかって来たのです。

更に、彼は介護者をホームの中で引き摺り回しました。周りの通行人 が多数、長坂駅員に対して止めろと言って制止したものの、尚も駅員 は私の介護者の襟首を掴んで離しませんでした。長坂駅員は止めに入 った通行人に引き離された後、「こいつが蹴ったから警察に告訴する」 等と言い出しました。

そんな事実はないので私はあきれてしまいまし た。そうしたところいないはずの駅員が多数(5〜6人)出て来たの です。その内の一人が向かいのホームで私に「がまんしろ」と暴言を はいた駅員、山口助役でした。彼は私の介護者に再度掴みかかろうと しました。周りの人々が中に入って止めたのですが、彼の行いは乗客 からの「早く電車を出してくれ」との声を無視しての狼藉です。

更に、 悪いことには蒲田駅が介入させた警察が多数出て来てました。私の介 護者は警察に車内から引き摺り降ろされたのです。慌てて私も電車か ら降りる為に「板を出してくれ」と言いました。しかし、その時電車 内に一人取り残された私を無視して山口助役は「いいから出しちゃえ」 と言ったのです。

私は言語障害が強いので再び「板を出してくれ」と 言いましたが、多数いた駅員から無視されました。私の介護者も通訳 したのですが、やはり山口助役は無視しました。私は止むを得ず、板 なしの自力でホームに飛び降りました。

駅員が慌てて私の電動車イス の前輪部分を手で持ちました。しかしかえって車イスが重心を崩し、 不安定な状態のままホームに着地し、その際ガチッという音がしたの です。その為に私の車イスの前輪のパイプが継ぎ目から折れてしまい ました。

終電車も行ってしまった後、暴行を働いた長坂駅員と私の介 護者に警察が事情聴取しました。私の話を聴いた警察は「警察の介入 する話ではない」と納得してくれたかに思えました。なぜなら尚も悪 態を見せる長坂駅員の態度に「確かにあれはひどいね」と言っていた からです。

しかし、長坂駅員の話だけを聴いていた警察官は、「あい つに蹴られたから掴みかかった」と勝手な言いがかりを繰り返す長坂 駅員の言い分のみを容れて「任意だ」と言いながら私の介護者の腕を 掴んで連行しました。介護者は「任意なのか、逮捕なのか?」と警察 に聞き返しました。警察は「逮捕じゃない。任意での同行だ」と言い ました。「ならば掴んだ手を離せ。任意なら同行を断る」と介護者が 言っているにも拘らず、蒲田署に午前1時20分頃連行したのです。 蒲田署に向かった私が待っていると午前2時25分頃蒲田署員から、 私の介護者が逆に「暴行」の容疑で不当にも逮捕された事を告げられ ました。あまりの理不尽さに今も怒りがおさまりません(その後当然 のことながら介護者は釈放されました)。

 事件の翌日(と言っても28日の午後)私の弁護士が聞いたところに 拠れば、「28日午前0時37分JR蒲田駅員による私人逮捕」という でたらめな話になっているとのことでした。

そしてこのでたらめな話の 一切は長坂駅員の証言に拠っています。なぜなら事件当時、駅員は長坂 駅員しかいなかったからです。そして私は翌日(28日の午後)JR蒲 田駅に出向きました。事件当時、駅員は多数いたにも拘らず嘘をついて 介助を拒否した事、私達の抗議に対する助役の暴言、逆ギレした長坂駅 員による介護者への暴行と、逆に警察に売り渡した事、私が車両に一人 取り残された時わざと板を出さず結果、車イスが破損させられた事、終 電で帰ることが出来ず難儀に合わされた事、への抗議と謝罪を求める為 です。

当初対応にあたった小山助役は調査と回答を約束しました。しか し原田副駅長が途中介入してきて、「お前らいいかげんにしろ業務妨害 で全員逮捕するぞ」と恫喝し職員を引き上げさせ話を一方的に打ち切り ました。

 この様な経緯の上でこの事件が、3月7日の交通行動東京実行委員会 とJR本社とのバリアフリーについての交渉の席上で取り上げられまし た。本社側は事件を調査した上で1か月後の回答を約束し、実行委側か ら事件に関する本社交渉の求めを受けたのでした。

JR本社交渉で明ら かになった事は、この度の重大な人権侵害事件の発生にも拘らずJR蒲 田駅が本社へきちんと報告していない事、そして本社側も本社交渉で取 り上げられる迄重大な障害者差別事件としてこの問題を認識していなか った事です。そして現在に至るも2月28日にJR蒲田駅小山助役が約 束した回答は来ていません(私は彼に名刺を渡したのにも拘らず、何の 連絡すらありません)。

又、その後交通行動東京実行委員会へ入った連 絡によると「電車を止めた為、警察を呼んだ」等とでたらめな話がJR 側から寄せられたとのことでした。ここから解ることは、現状において は内部での調査や報告が事実とは程遠いものであるという事です。であ るならば、この事件の重大性から鑑みて徹底的な一からの検証が不可欠 だろうと思います。そしてまず何よりも、事件関係者同席の上での検証 と問題解決に向けた話し合いを持つべきだと思います。

 話は変わりますが私はかつて大田区の「人にやさしいまちづくり委員」 の一員でした。蒲田駅のエスカレーターもエレベーターも夜11時以降 使えないので、障害者が大変困難を強いられている事から、私は3年程前 から駅設備利用の改善をJR蒲田駅に要望し続けてまいりました。

しかし、 この度だけではなく、以前から、しかも同じ山口助役らから「エスカレー ターの動いている11時迄に電車に乗ればいい」等と何度も言われ大変く やしい思いをさせられてきました。ノーマライゼーションやバリアフリー 化とは一体どういうことなのか、そして設備の面だけでない意識の面(つ まり心)のバリアフリー化ということを理解してもらう為にも、是非JR 蒲田駅にはその認識を一からたたき直して頂かなければならないと思いま す。以上が私からの事件についての経緯の説明です。

                                         
 鈴木敬治




JR東日本株式会社代表取締役社長殿
JR蒲田駅駅長殿

 「交通バリアフリー法」が施行されて4年が経ちました。公共交通機関 を誰もが当たり前に利用し、誰もが地域社会に参加し、共に生きる社会を 構築すべくバリアフリー化が急がれている事は言を俟たないことでしょう。 ましてや障害者が社会参加し、街中に出ていくことが、いかに大事な事か は改めて言う迄もありません。今日、公共交通事業者はそのことを深く理 解して頂かねばならないだろうと思います。

 ところが2月27日深夜(28日0時すぎ)JR蒲田駅駅員は、障害者 の人権を侵害する差別事件を起こしました。加えて、障害者の生活を支え るパートナーである介護者に暴行し、勝手ないいがかりをつけ逆に介護者 を警察に売り渡しました。

更に、障害者が降車する際、駅員が意図的に昇 降板を出さなかった為に車イスが破損させられるという安全義務違反を犯 しました。そして蒲田駅駅員の引き起こした諸々の事件により、事件被害 者らは最終電車に乗ることも出来なかったのです。又、この差別事件によ り障害者、介護者共に大変な難儀を強いられました。既に、JRは本件に ついての調査と回答を約束しています。又、JRは交通行動東京実行委員 会より本件についての本社交渉の申し入れを3月7日に受けました。

 JRによる本件の徹底的な調査と、組織としてのJR及び事件を起こし た駅員個人による関係者への謝罪を求めます。又、損害に対する賠償、並 びに事件の再発防止の具体的な方策を示す事を求めます。それと共に蒲田 駅エスカレーター・エレベーターのJR運行時間内の利用、及びJR利用 の際の駅員による介助等、公共交通機関としての当然の責務を果たすべく 設備利用・職員意識の徹底的な改善を強く求めます。

そして二度とこのよ うな事件が再起せぬ様、厳重に反省を促すべく改めて申し入れることとし ます。被害を受けた鈴木敬治さんによる事件の経緯(別紙陳述)と申し入 れの項目を以下に述べます。JRが3月7日の本社交渉、及び今回の申し 入れを踏まえ、誠意をもって対応して下さる事を期待したいと思います。

 前記の通り、別紙にある事件の経緯を踏まえ、以下、申し入れ項目を列 挙します。

    1)2月27日深夜JR蒲田駅駅員にる2階改札への階段昇り介助拒否に ついての謝罪を求めます。
    2)その際、駅員が「職員がいない」と嘘をついて「警察にでも頼んでく れ」とJRを利用する障害者へのサービス義務を放棄した事への謝罪を求 めます。
    3)駅員による介助拒否に抗議した障害者への人権を無視した差別暴言へ の謝罪を求めます。
    4)駅員による介護者への暴行と、でたらめな言い分による警察への売り 渡しについての謝罪を求めます。 5)電車内に一人取り残された障害者の「降りるから板を出してくれ」と の求めを無視して発車させようとした事への謝罪を求めます。
    6)その際、自力で降車せざるを得ず駅員の咄嗟の対応もかえってマイナ スに働き、結果、車イスの前輪パイプが破損させられた事への謝罪と損害 賠償を求めます。
    7)2月28日午後、助役への申し入れに介入した副駅長の恫喝と話し合 いを一方的に打ち切った事への謝罪を求めます。
    8)これらに対するJR組織としての謝罪、及び当の職務違反・不法行為 を行った駅員個人の謝罪と今後の不再発の宣誓を求めます。
    9)障害者への差別暴言その他幾つもの職務違反・不法行為・安全義務違 反を行った駅員に対する不再発の為の再教育を求めます。
    10)昇降介助の責務を拒否した事や、求めを無視してわざと板を出さず車 イスが破損させられた事や介護者に掴みかかり引き摺り回した事等の職務 違反・不法行為、及び安全義務違反行為に対する今後の再発防止策を具体 的に明らかにする様求めます。
    11)事件の発端となった蒲田駅の夜11時迄しか使えないエスカレーター ・エレベーターの駅設備/利用の改善を、JRが責任をもって行う様求め ます。
    12)もし、すぐには蒲田駅設備/利用の改善が出来ないのであるのならば、 夜11時以降のJR利用障害者の蒲田駅階段昇降介助をJRが責任をもっ て行う様求めます。
    13)上記申し入れ項目に対する文書での回答と、蒲田駅責任者を交えた本 件についてのJR本社交渉の設定を求めます。

以上

                   
2005年3月31日

交通行動東京実行委員会
2・27JR蒲田駅障害者差別弾圧救援会
鈴木敬治さんと介護人・支援者一同
障害者の地域生活を保障する会
在宅障害者の公的介助保障を求める会
東京南部労働者組合
弁護士藤岡毅





        
申 し 入 れ 書

大田区長殿
大田区南地域行政センターセンター長殿
         まちなみ整備課長殿
大田区保健福祉部計画調整課長殿

 「交通バリアフリー法」が施行されて4年が経ちました。公共施設、及 び公共交通機関等を誰もが当たり前に利用できる様、そして誰もが当たり 前に地域社会に参加をして共に生きる社会を構築すべく、ここ大田区でも バリアフリー化が急がれています。

ましてや今日、障害者が社会に参加し、街中に出ていくことがいかに大事 な事かは言う迄もありません。

故に行政の責任は以前にも比して増大して いるのです。しかし、大田区内の公共施設、及び公共交通機関バリアフリ ー化の進捗状況は、必ずしも芳しいものとは言い難いのではないでしょう か。

しかも設備面でのバリアフリー化のみならず、意識の面での(つまり 心の)バリアフリー化に至っては、ここ大田区は区役所保健福祉部から率 先して逆進的と言わざるを得ない状況にあります。

具体的に言えば昨年4 月から大きく問題として浮上していながら、今もって、大田区自らが解決 できずにいる障害者支援費制度・移動介護・社会参加の32時間/月への 一律削減問題です。

大田区に住む障害者の外出、社会参加の保障を大田区 福祉行政自らが投げ出して一律的、強制的に切り捨ててしまいながら、そ の一方で「障害者にやさしいまちづくり」を大田区行政が掲げるという、 甚だしい政策的矛盾が大手を振って街中を歩いているのです。

全く笑うに笑えません。この様なお寒い状況のさなかに2月27日深夜J R蒲田駅で重大な人権侵害かつ明白な障害者差別事件が惹起されたのです。

 このJR蒲田駅障害者差別事件の被害者である大森在住の鈴木敬治さん から事件の経過を述べることとします。(別紙陳述)

 別紙経過から明らかな様に、この事件の背景には、蒲田駅(JR・東急 共に)利用障害者らは夜11時以降人力で階段の昇降をしなければならず 公共交通施設バリアフリー化の責務という観点から致命的な欠陥が存在し ています。

しかも蒲田駅2階への昇降設備(エスカレーター)の設置費用、 運営費用の出費のみならず、その管理責任自体が大田区行政の管轄である と聞きます。そこでこの度、貴職並びに大田区行政の責任部署へ、蒲田駅 の東西交通のバリアフリー化、駅設備/利用の抜本的改善を求め、申し入 れを行うこととします。

 当の被害を受けた鈴木敬治さんら多くの障害者の積年の要望である蒲田 駅のバリアフリー化、駅設備/利用の改善を、今だ実現し得ない大田区行 政の責任を改めて省みて頂きたいと思います。

その意味で、この事件の発 生原因を長年放置してきた大田区行政にもこの差別事件の責任の一端があ るといえるでしょう。

この度の障害者差別事件の発生という重大な事態を 重く受け止め再び繰り返すことがあってはなりません。その為にも

    1)蒲田駅東西交通の設備改善を大田区行政の責任として抜本的かつ早急 に取り組む様強く求めます。
    2)本件の被害者である鈴木敬治さんら障害当事者が関与する、大田区行 政と蒲田駅公共交通事業者を交えた設備改善の話し合いの場を設定して頂 く様求めます
    3)本申し入れに対する文書での回答を求めます。

                                                                
以上

               
2005年3月31日

交通行動東京実行委員会
2・27JR蒲田駅障害者差別弾圧救援会
鈴木敬治さんと介護人・支援者一同
障害者の地域生活を保障する会
在宅障害者の公的介助保障を求める会
東京南部労働者組合
弁護士藤岡毅




2・27JR蒲田駅障害者差別弾圧事件報告 11日目に奪還!

前号でもお伝えした通り、2月27日深夜、JR蒲田駅職員によるの障害者への差別対応に抗議した障害者、介助者に逆ギレした駅員が介助者に掴みかかり、更に蒲田警察署を介入させて「暴行」をデッチ上げ、介助者が逮捕、勾留されるという弾圧事件が起きました。

私たちは即座に救援会 を立ち上げ、この弾圧事件に対する獄中、獄外を貫いた闘いを展開し、勾留理由開示公判当日の3月10日朝、仲間を奪還しました。

逮捕された仲間は大田区と介助保障責任を追及して闘っている障害者の介助者であり、また野宿労働者運動の仲間でもあります。

 

今回のJR蒲田駅−蒲田署一体となった弾圧は最初から蒲田署公安、地検公安部が担当していることから、障害者運動、野宿労働者運動への政治的弾圧としての性格が明らかです。

 

逮捕された仲間は連日7時間の取り調べに対して黙秘でがんばりました。また外からは毎日弁護士接見、差し入れ、激励行動を取り組み、JRに対しては都内各地の障害者が先頭に立ち、蒲田駅の抗議行動やJR本社との交渉を闘い取りました。

 

更には多くの皆さんから救援カンパや緊急行動へ の参加など力強く支えて頂きました。本当にありがとうございました。

 

 今回の弾圧の根本には「(エスカレーターの動いている)夜11時迄に電車に乗れ」、「お前ら勝手なことばかり言うな」、「(介助拒否への抗議に対して)しょうがないだろ。がまんしろ」等という駅員の発言に現れているように、JR蒲田駅の障害者に対する日頃からの差別、敵対姿勢があります。

 

JRは電動車イスの2階改札への運び上げ介助を「駅員がいな い」と拒否し、当然の抗議に対しては自らの差別対応を開き直り、逆に介助者に掴みかかってきました。そしていないはずの駅員数名かがりで「駅員を蹴ったから警察に訴える」と言いがかりをつけ「暴行」をデッチ上げ、警察に売り渡しました。

 

あまつさえ、悪質なのは障害者一人を電車内に置 き去りにしたまま発車させようとしたことです。(昇降板をわざと出さないので、止むを得ずホームに車イスごと飛び降りたため、車イスが破損)こんなJR蒲田駅の障害者差別を絶対に許すことはできません。

 一方で蒲田署は逮捕初日の差し入れ、一般接見に「勾留決定前は署の規則だから」と違法な妨害をし、その後も接見禁止ではないにもかかわらず、一般接見申請を拒否し続け、交通権を踏みにじる分断攻撃に出てきました。更には取り調べで「浮浪者」発言を繰り返し、何が何でもデッチ上げ「暴行」を認めさせるために躍起になった蒲田署公安・地検公安部の不当な逮捕・勾留を怒りをもって糾弾します。

 

私達はJR−警察一体となった2・27障害者差別弾圧を被逮捕当該のがんばりと障害者、介助者の仲間、野宿労働者や地域の労働者の仲間の団結した闘いで粉砕し、11日目にして仲間を奪還することができました。今後、JR蒲田駅による障害者差別弾圧への断固たる反撃を開始していきます。障害者への差別対応を徹底的に改めさせ、設置の改善を勝ち取らねばなりません。

 

また蒲田署の交通権侵害に反撃していきたいと思います。ご 支援、ご注目を宜しくお願いします。

   発行:2005年4月22日


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